今日のsome
新しい景色が
数日前、工場の大扉前に大きなアパートが完成しました。
といいましても、そのアパートは、みかん畑を一つ挟んで、向こうにあり、目の前に立っているわけではありません。
ただ、うちの会社よりも大きいのではないかというほどに巨大で、周りの建物よりひときわ高いものなので、その存在感たるや、相当なものです。
そんな中、大扉は、事務所内のHAPPYさんと私の席から、正面に位置しています。
二人の席からは、これまで窓の外は果てしない空しか見えませんでした。
それが常となっていたものですから、突然窓を覆うほど、大きな建物が建ってからは、どうにもこうにも落ち着かない心持で、二人とも妙な圧迫感を覚えながら、毎日仕事に勤しんでいたのでした。
そんなある日、HAPPYさんは言いました。
「YKO君、あの建物なんとかならんのかね?」
「なんとかと申しましても、もうそこに建っているわけですし…」
「ワシはなにか陰謀めいたものを感じるよ。わが社の秘密を探りに来たスパイが住んでいるんじゃないかと、夜も眠れん」
「秘密って…、まあ大扉をあけっぱなしにしなければ、中は見えませんよ。それになにがあっても、お客様の秘密は、命に代えても私めが守り通しますゆえ」
「ふむ。良い心がけだ。そういえば…あのアパート、まだ部屋が一つ余っているそうな。いざというときのためにも、YKO君、あそこに引っ越してはどうだろう? さすれば、ワシも安心して、眠りにつくことが出来るというもの」
「むむむ…、私が住むよりも、いっその事、会社で借り上げてしまってはどうでしょう? これからの新入社員の寮代わりにもなりますし」
「それは良い考えかも知れんな。よーし、社長に言ってこよう。社長~」
そして、現在、そのアパートはまだ1部屋空いているそうな。
東海町で、新築のアパートをお探しの方、サム技研が好きでしょうがない方、いずれサム技研に入社予定の方、一度見学に訪れてみては?
YKO