ニュースを見ていると、
世間的には恵方巻きが話題になる日になっているようですが、
節分といえば、やはり豆まきでしょう…たぶん。
サム技研では、ほとんどの人がお昼に仕出しの弁当を食べます。
このお弁当、時に思いもよらないおかずをメニューに加えてきます。
昨日は、餡子餅を天麩羅にしたものでした。
見た目からは、芋の天麩羅にしか見えず、
普通にしょうゆをかけてしまい、あとあと天麩羅が鯛の形をしていることに気づき、
巷で噂の白い鯛焼きを天麩羅にしたものだと思い至り、
甘辛いデザートを口にしたわけですが、
今日のメニューも流行に乗って(?)、節分の豆が入っていました。
自分はその豆を見て、
「ああ、今日は節分だったなあ」
と気付いたくらいだったのですが、
いつも前の席に座る、Sさんがおもむろにその豆を掴み、
窓を開け、鬼は外の掛け声もなく、全力で外に投げました。
二階の食堂からばら撒かれた豆たちは、
駐車場の黒いハイエースの天井に落下し、
ばらばらという落下音が窓の外から聞こえてきました。
戻ってきたSさんは、憑き物が落ちたごとく、すっきりした顔をしていました。
その光景に心惹かれたのか、
隣の席のKOHEIさんも後に続き、
これまた同じように、晴れやかな顔をして戻ってきました。
「会社の食堂から豆を投げる」
という、普通はしないような行為を達成したら、
どんな快感が待っているのだろうと思うと、
いてもたっても居られなくなり、気がつくと、
豆を握り締め、窓を開き、
まさにピッチャーが投球するごとく、
外に向かって豆を放り投げていました。
鬼は外も福は内もなく、自分の年齢の分の豆を食べることもなく、
すべての豆をばら撒いたとき、
SさんとKOUHEIさんの、
すっきりした表情の意味を理解しました。
これを読んでいるあなたも、
一度、会社の二階から、豆をまいてみてはどうでしょうか?
この気持ちはやってみないとわからないかも…
ただ、次の日には、鳩とカラスが集る危険を含みます。
明日の朝、出社するのが怖くもあり、楽しみでもあります。
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